中部経済新聞(2022年4月14日) 配送関連の一括受注強化 通販事業者EC向け 包装、検品まで対応 | 株式会社サンワNETS
2022年4月27日
総合物流のサンワNETS(登記社名サンワネッツ、本社静岡県袋井市堀越350の1、水谷欣志社長、電話0538・43・3050)は、EC(電子商取引)や通販を行う事業者を対象に、配送関連業務の一括受注を強化する。大手物流企業が手掛けにくい「1日当たり数百個単位」に照準を合わせ、中堅ならではの小回りを生かす。2022年3月期の同事業売り上げ2億円を、3年後の25年同期に2.5倍となる5億円に引き上げる。商品保管、発送代行などの基本業務のほか、在庫や受発注データの管理、商品と販促物のセット組み、フィルム包装、ギフト包装、検品まで幅広く引き受ける。いずれも手間がかかる工程が多いため、ECや通販の事業者が自ら行うのは難しい。一括してアウトソーシング(外部委託)を引き受ける。
1日当たり数千個単位以上の業績量があると、大手物流業者が自動化投資を行い対応する場合が多い。一方、一日当たり数百個単位の業務量では、自動化投資しても資金回収が難しく、大手物流業者は手を出しにくいという。
大手物流業者が手を出しにくく、ECや通販の事業者が自ら対応するのが難しい「一日当たり数百個単位」の業務は、「ニッチだが需要はある」(水谷社長)と判断した。冷凍や冷蔵、クリーン倉庫など幅広い種類の倉庫を持つ強みを生きる、見ている。
さらにECや通販の事業者のシステムに、自社の倉庫管理システムを連携させるノウハウも蓄積している。システムに精通する専門エンジニアをここ数年で2人から6人に増員した。将来の受注増に対応するのが狙いだ。
22年3月期の全体の売り上げは約110億円で、うちECや通販の事業者向け売り上げは2億円。着実に顧客を増やし、3年後に5億円、5年後に7億7千万円の売り上げを計画している。