Butsuryu i(2015/04/08) 関東と中部を「太い物流」で結ぶ | 株式会社サンワNETS
2015年4月24日
激動の8年だった―。こう振り返るのはサンワNETS(静岡県袋井市)社長の水谷欣志さん。社長就任翌年の2008年にリーマンショックが襲った。そして2011年には東日本大震災とタイの洪水など、自動車関連製品を取り扱う比率が高かった同社にとっては大きな痛手となり、売上が2割以上落ち込んだ。しかし「どんなときでも売上を上げている経営者は必ずいるので、結局は社長である私がダメだったということ」と、外的要因を言い訳にはしない。こうした苦難を機に自動車関連の売上比率を下げ、食糧品や化粧品、医療品分野の物流など幅広い視野で事業を展開していく。現在はまだ最盛期の売上に戻ってはいないが、それでも今後5年間にかける期待は大きいという。「2020年には東京オリンピックが開催される。地方創生も政策としては大切だが、当社がそのプラスの恩恵に浴するためには、関東圏と中京圏を太いパイプで結び、需要を引き込むことが大切だ」と水谷さんは力を込める。すでに関東圏の拠点強化に取り組んでいる。3月には食品をメーンとする「川崎物流センター」を立ち上げると同時に埼玉県の物流拠点も拡充。現在までに関東に5拠点を確保した。昨年、高速道路は、圏央道/相模原愛川ICから高尾山ICまで開通。今年度は新東名/浜松いなさJCTから豊田東JCTまでの開通も予定されており、関東圏と中部圏は物理的にも太いパイプで結ばれビジネスチャンスが広がる。同社はことし創立45周年を迎えた。来るべき50周年に向け、水谷さんは厳しかった8年間をバネに、この先5年間の飛躍を誓う。